乳がん検診にはマンモグラフィーが必要です
マンモグラフィー全体図
マンモグラフィー拡大図
乳がんの検診は従来、医師が視診・触診で行ってきましたが、さらに早期発見するためにはマンモグラフィーを併せて行うことが良いとされています。
マンモグラフィーによる乳がん検診は、乳がん死亡率を減らすという意味で、有効であることが科学的に確認されています。多くの先進諸国では、マンモグラフィーによる乳がん検診が推奨されており、アメリカやイギリスでは40~50歳代の女性の70%以上が2~3年に1回はマンモグラフィーを受診しています。
その結果、アメリカやイギリスでは、乳がん発生率は増加しているにもかかわらず、乳がん死亡率が減少し始めています。わが国では、平成12年(2000年)3月に厚生省通達として50歳以上の女性は2年に1回マンモグラフィーの検査をするようにとの指針が出されましたが、受診率は2%程度にすぎません。この結果、わが国では乳がん発生率が増加し、それに比例する形で乳がん死亡率も増加し続けています。
マンモグラフィーとは
乳房は柔らかい組織でできているために、乳房専用の特殊なレントゲン撮影が必要となります。(通常の胸やお腹のレントゲンを撮る装置では乳房の検査はできません。)触診では判らないような小さい乳がんを発見するために役立ちます。
放射線被曝(ひばく)による影響は撮影の範囲が乳房だけの部分的なものであるため、骨髄への影響や白血病などの発生はありません。当院で採用しているマンモグラフィー撮影装置(右写真)は日本医学放射線学会の定める使用基準を満たした最新型のものです。
当院の乳がん検診は視触診+マンモグラフィー+超音波検査です
多くの乳がんは硬くしこるため、ある程度の大きさになれば自己検診によって発見可能です。しかし、ごく小さいもの、あるいは硬くしこらない特殊な乳がんなどを発見しようとすると、視触診のほか、マンモグラフィー、超音波検査(乳腺エコー)などを併用して、乳がんの早期発見に努めています。さらに必要に応じ、細胞診などを追加する場合があります。検査の結果、さらに精密な検査が必要なかたは、総合病院などにご紹介させていたたぎます。